2009年11月04日

多重エコー

【質問】多重エコーとPRFの関係を教えてください。

[回答:多重エコーとPRFとの関係]
PRFはPulse Repetition Frequency つまり、「繰り返し周波数」のことです。
超音波診断装置には、「周波数」というのが2種類出てきます。送信周波数と、この繰り返し周波数です。送信周波数はその名の通り、超音波の周波数で「MHz」です。太鼓にたとえると、太鼓の音階(太鼓から出ている音の周波数)になります。

一方、PRFは超音波を出している間隔の周波数です。太鼓にたとえると、太鼓をたたく間隔、つまり、1秒間に10回たたくとすれば、10Hzということです。実際の超音波診断装置では「数kHz」になります。

さて、多重エコーとPRFとの関係ですが、大きく分けて3種類があります。

1.レンズ面での多重
レンズに何も付けない状態で出てくる縞模様の多重です。

2.組織間での多重
組織とプローブのレンズ間での多重です

3.組織内での多重

この中で、1項と3項はPRFに左右されることはありません。それでは、2項ではPRFの影響があると言えるのでしょうか?
これも、実際はないと言って良いでしょう。
それでは、どのような時に多重エコーとPRFが関係してくるかと言いますと、次のような場合が考えられます。
Q&A多重エコー.jpg
図のように、水槽に水を入れてリニアプローブで画像を出します。この場合、特に反射体は水中にないため、画像には「底面」のエコーがでます。

このエコーはプローブの振動子面で再び反射をくりかえして「底面エコー」の多重反射が画面に表示されます。

ここで、注意するのは、上記の多重エコーは「1回の送受信」の範囲で発生する多重反射に対し、この多重エコーは「数回の送受信」の範囲まで影響する多重反射であることです。

画面には、ずーっと前の送信波の多重反射が出てきます。中央の絵は、送信を何回も繰り返していることを意味します。そのため画面をつなげて書いています。

縦の矢印が診断距離を表していますので、画面Aの方が画面Bよりも「診断距離が長い」ことになります。つまり、PRFで考えると、画面Aの方が画面Bよりも「繰り返し周波数が低い」ことになります。

もうおわかりになったと思いますが、このように繰り返し周波数(PRF)を変えることで多重反射の位置がかわることになります。

実際の診断では、同じように前のフレームで送信された超音波の多重が画面内に表示されてしまう場合は、繰り返し周波数を変えることで位置がかわることがあります。これは、多重反射の2項のみに言えることになります。
posted by Us-Lead at 17:06 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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